じぇねらるズ・ホーム

ネットの住民Gener@lのブログです。お菓子を片手に見ることを推奨します。

うごメモジェネレイションズ外伝 「わたしたちもふりふれ」

これはリンドウ達がフラッシュ達と出会うほんの数時間前の出来事である。

 

白い砂漠の中、一人の少女が全力疾走していた。

ボブカットのピンクの髪にサングラスを乗せ、大福に円錐のような体型の少女が野蛮なメモトロン2匹に追われていた。

 

少女「はっ・・・はっ・・・!!」

メモトロン「待ちやがれこのガキが!ひっ捕らえてボスに献上してやる!!」

 

少女は荒い息を立てながら走っていたが、体力は限界だった。その瞬間、彼女は足元の石に躓いて転けてしまう。

 

メモトロン「今だ!ひっ捕らえろ!!」

少女「キャアアアーーーーーーッッ!!」

 

バァァン!!

彼らの手が少女に差し掛かったその時、銃声が鳴り響き、メモトロンの片割れの頭が吹っ飛ばされる。

少女が銃声の出た方向を振り向くと、青い髪にミラーのサングラス、ジャケットにジーパン姿の少年がショットガンを持って立っていた。

メモトロン「テメェよくもオレの相棒殺しやがった・・・」

バァァン!!

もう一体のメモトロンも最後まで言い終わることなく頭を木っ端微塵に撃ち抜かれる。少女は突然のことに動揺した。そしてその少年は彼女のもとに近づいてくる。

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クリス「キミ大丈夫?怪我とかしてないかい?」

少女「お・・・女の子・・・?」

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うごメモジェネレイションズ外伝「わたしたちもふりふれ」

 白い砂漠の中にある一つの廃墟。その中からカンカンと機械を弄くる音がしていた。

その廃墟の中にはSF映画とかに出てきそうなデザインの大きな宇宙船があった。その宇宙船のエンジン部分のハッチを開けて弄っている男がいた。ヒゲにシルクハットにスーツ姿、あの少女と同じ種族のブランチであった。

ブランチ「ん~、おかしいなぁ。部品はちゃんと揃っているはずなのに何で動かないんだ?」

そう言いながら、ブランチはその船の設計図らしきものを見ているとバイクのエンジン音が聞こえてきた。

クリス「ブランチ、ただいま」

ブランチ「あぁ、お帰りクリ・・・おや?クリス、その少女は誰だい?」

青い髪のボーイッシュな少女、クリスのまたがるバイクの座席にあの少女もまたがっていた。

アン「初めまして。アンジェリカアンジェリカ・ウゴーといいます」

少女アンジェリカはバイクから降りて、ブランチに挨拶する。

クリス「砂漠で怪物どもに襲われてたから助けたのよ。まさかここであんた以外の同族と会えるなんて思ってなかったわ」

ブランチ「これはこれは、いや久々だよ。ちゃんとしたまともな女の子に会えるなんて、お嬢さん私のことは気軽に『ブランチおじ様』と呼んで・・・ホグァ!!

クリスがブランチの顔にエルボーを喰らわせる。

クリス「おいコラブランチ、それじゃあまるで私がまともじゃないみたいじゃないかコラァ!!」

そう言いながらクリスはブランチの首を腕で挟んで締め上げる。

ブランチ「いででででででで!やめろクリス!私の首がチューペットみたいにポッキリ折れてしまう!!」

クリス「テメェそれよりもちゃんと修理してんのか!とっとと働けよこのクソロリコンがぁーーッ!!」

ブランチ「やってるよ!やってるけど全然動かないんだよ!えでででででで!!」

クリスは二人の取っ組み合い(クリスの一方的攻撃)を見てポカーンとしてしまった。しかしながら少なくともあのメモトロンらよりはまともだと思った。

 

しばらくして、アンジェリカはその船の中に通された。中は明るく広々としていた。

クリス「はいコーヒー。体が温まるわよ」

アン「ありがとうございます・・・」

クリスはアンジェリカにカップに入ったコーヒーを差し出す。

 

クリス「アンジェリカ・・・だっけ?やっと落ち着いた所悪いんだけど、一つ聞いていいかい?」

アン「は、はい!なんでも聞いてくださいクリスさん!!」

クリス「クリス『さん』はやめてよ、語っ苦しいからさ。クリスでいいよ」

クリスは思ったよりも柔軟な性格で、アンジェリカは少し安心した。あんな殺戮ショー並みのプロレスを見せられた後ならなおさらだ。

クリス「あなたも5月31日に光に包み込まれて、ここにやって来たの?」

アンジェリカ「・・・まさか、クリスさん達も!?」

するとそこに手を拭きながらブランチが入ってくる。

ブランチ「・・・そうさ、1ヶ月前の5月31日、私達は突然全てを取り込んでいく光に包まれて、気付いたらここに来ていた・・・キミもそうなんだね?」

アン「・・・はい、そうです。わたしもそうやってここに来ました」

アンジェリカは静かに頷いた。

クリス「やっぱり・・・私達と同じだったのね・・・」

アン「・・・でも、私のパパやママはここに来ませんでした・・・」

クリス&ブランチ「・・・!!」

 

アン「その日は私の誕生日でパパとママと一緒にショッピングセンターで買い物をしてたんです。私のプレゼントを買ってもらったり、3人で食事をしたり・・・

でもそこから家に帰ろうと外に出たら白い光が私達の目の前までやって来ていて、必死に逃げたんですけど結局光に飲み込まれて、気付いたらここにいたんです。でも・・・パパとママは・・・」

 

アンジェリカは手を顔に当てて泣き出してしまう。

クリス「ごめんなさいアンジェリカ・・・辛いことを思い出させちゃって・・・」

アン「いえ・・・大丈夫・・・ありがとうございます・・・」

クリスはアンジェリカにハンカチを渡し、アンジェリカは泣きながら礼を言う。

ブランチ「それからキミは1ヶ月もの間ここで一人で生きてたのかい?」

アン「いえ、私はここに来て2日目の朝にマティという人と、その仲間の方と出会ったんです。一週間前まではその人達と一緒にいたんですが・・・」

クリス「あいつらに捕まったのね・・・」

アン「・・・はい、私はマティさんが助けてくれて何とか逃げられましたが・・・」

ブランチ「奴らはひっ捕らえた獲物を生かしてどこかに連れて行ってる。きっとそこで・・・」

クリス「とにかく奴らに捕まったらヤバイことは確かだわ。だからなんとしてもここから脱出しないと・・・そのためには・・・」

ブランチ「この船、「フリップノート号」を動かさなくては・・・」

アン「フリップノート号?」

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クリス「この船の名前よ。私達2人はこの砂漠で一緒の場所で出会って、そしてこの船を見つけたのよ」

ブランチ「初めて見つけた時にはバッテリーも干上がってて、電気すら付かなかったんだがね、運良くこの場所に工具と部品、そしてこの設計図があってこれを見ながら何とかここまで完成したんだよ」

クリス「こいつ、ロリコンだけど、メカに強くてね、この船の修理を任せてるのよ」

ブランチ「ロリコンは余計だぞクリス。アンジェリカ君が勘違いしてしまうではないか」

そんなこと言わなくてもアンジェリカはブランチはロリコンだと思っていた。

 

ブランチ「しかしダメだ。設計図通りに組み立てたのだがエンジンが全く動かない。一体どういうことなんだ・・・?」

クリス「早くしないと奴らにここを嗅ぎつけられる。なんか今日は様子がいつもと違うんだよ。さっきアンジェリカと会う前に2mぐらいのデカイ怪物を見たんだよ。いかにも親玉みたいな奴を・・・」

ブランチ「とにかくもう一度確認してみるよ。もう時間がないからね!」

そういった後、ブランチは外に出て作業を再開する。

 

クリス「大丈夫よアンジェリカ。私達はきっと助かる。だから安心して」

そう言って、クリスはアンジェリカをそっと抱きしめる。

その時アンジェリカは久々の人の優しさに触れ、静かに涙を流した・・・

 

だがその時、突然警報音が鳴り響く。

ウ~ウ~ウ~ウ~

クリス「一体何!?」

すると船の操縦席のモニターにレーダーが映しだされ、船のコンピューター通称「N.I.C.K.Y」が警告する。

 

NICKY「警告、半径5km圏内に強大なエネルギー反応、危険危険!!」

そしてモニターにじりじりと歩いてくるメモトロン軍団と、あのファイヤーメモトロンが映し出される。

クリス「まずい、ここのことがとうとうバレたんだ・・・」

クリスはエンジンを整備しているブランチの所へ向かう。

クリス「ブランチ!ここに奴らが近づいてきている。このままだと捕まってしまう!」

ブランチ「なんてことだ・・・全く動きやしないっていうのに・・・くそぅ!!」

 

2人は焦っていた。すでに彼等は瀬戸際の際まで追い込まれていた・・・

 

一方、その頃メモトロン側は・・・

メモトロン「あそこですボス。人影を見た建物っていうのは」

メモトロンボス「あそこか・・・間違いないんだな?」

メモトロン「はい、きっとあそこにファクトリーから逃げ出した女二人がいるはずです」

メモトロン「あんな建物ボスの炎でふっ飛ばしちゃってくださいよ」

メモトロンボス「バカ!ケーニッヒ様に言われただろう。生かして連れて帰って来いって。だから燃やすのはナシだ」

メモトロン「え~・・・」

子分たちは一斉に肩を撫で下ろす。

メモトロンボス「でもな、殺すのはナシだが、傷めつけるのはダメだとは言ってなかっただろ!」

メモトロン「あーそっかー!傷めつけるのならいいんだな!」

メモトロンボス「そうさ、だからあそこで女どもを見つけたら徹底的に傷めつけてやるんだぞ!」

メモトロン「ヒャッハー!潰せ潰せ潰せー!!」

 

メモトロンたちが大騒ぎしている様子をブランチは望遠鏡で震えながら見ていた。

 

ブランチ「もうだめだ、奴らは目と鼻の先まで来ている。このままじゃ全員地獄行きだ」

クリス「・・・こうなったらやれるだけのことをやるしかないよ・・・」

そう言いながらクリスはライフルに弾を装填していた。

アン「クリスさん、まさかあんなのと戦う気なの?」

ブランチ「よせクリス!死ににいくようなものだぞ!」

クリス「私はダメでも2人は助かる。ここは私が奴らを食い止める。だからここから今すぐ離れるのよ・・・」

ブランチ「クリス・・・」

 

クリス「これで命が2人助かるなら、私の犠牲も無駄じゃないわよ・・・」

そう言ってクリスはバイクに跨り、メモトロンたちの所へ向かおうとしたが、

 

アン「ダメです!クリスさん、行っちゃダメです!!

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アンジェリカがクリスの前に立ちふさがる。

クリス「アンジェリカ!」

 

アン「・・・まだ方法はあるはずです、だから行かないでください・・・自分の・・・自分の命を粗末にしないでください・・・もうこれ以上大切な人を」

 

アンジェリカは涙を流しながらクリスに訴えた。その姿にクリスは立ち尽くす。

 

アン「私、マティさんと約束したんです。どんなことがあっても皆一緒だって・・・。その約束は果たせなかったけど・・・今度は絶対に誰とも別れたくないんです・・・」

 

アンジェリカはポケットから一枚のメダルを取り出して強く握っていた。

 

クリス「アンジェリカ・・・それは?」

アン「マティさんからお守りとしてもらったんです。私の大切な宝物なんです・・・」

 

その時突然船の中からアラーム音が鳴り響いた。

 

NICKY「ウゴメダル!ウゴメダル確認!!

 

3人はすぐに音が出ている中に入ってみると船の中のハッチの一つが開いていた。

ブランチ「あのハッチ、工具を使っても開かなかったハッチじゃないか・・・!」

クリス「見て!あの中になにか入ってる」

3人がハッチの中に顔を覗くと中には二つ折りのゲーム機のような物が3つ入っていた。

アン「何だろうこれ・・・?」

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アンジェリカがそれを開くと『P.O.K SystemDevice 3Ds』の文字が出てきて、そして右端に付いているランプが緑色に光り、画面に文字が現れる。

 

すれちがい通信MEGAMAX 2件のデータ受信を確認

 

という文字と共にデータが二つの画面に表示される。

 

データ記録者:ギールセン・ケイソー

記録日:5月30日

ファイル名:3Dsについて

3Dsはうごメモキャラのデータを回収するために私が極秘開発した記録端末だ。他の人間の頭の中の記録を文章、イメージ化しデータとして記録するのだ。

この発明によって、どんな人間の記録も手に入れることができるが、プライバシーの問題上、実用化と量産化は不可能だろう。また私はろくでもない物を作ってしまったな。しかしもしもの時のために3台製造しておいた。それをこの船の中に隠しておく。

 

データ記録者:ギールセン・ケイソー

記録日:5月30日

ファイル名:救命艇「フリップノート号」

フリップノート号は近いうちに起こる大異変の時のために作った救命艇だ。

どんな衝撃にも耐え絶対に搭乗者の安全を確保する。

「コネクトメダル」をキーとして起動し、コネクトメダルの力で他の次元世界に飛ぶこともできる。これがあればこの世界が滅びても我々は生き残れる。

しかしそれでもこれを使う事態にならないことを切に願いたい。

近頃、そこらじゅうで騒ぎになっている。我々P.O.Kもうごメモガーディアンも、そしてジェイクソンらイレギュラー達も・・・

 

ブランチ「何だこれは・・・」

クリス「この文章、まさかこの船の製造者のもの・・・?」

アン「・・・ちょ、ちょっと待って下さい!ここに書いてあるメダルをキーにしてってところ・・・!!!」

アンジェリカは2つ目の記録データの中の一文に注目した。

ブランチ「メダルをキーにして動く・・・そうか!キーだ!この船には起動キーがなかったから動かなかったんだ!そういうことだったのか!!」

クリス「そしてそのキーってのは・・・」

クリスはアンジェリカのメダルに目を向ける。

クリス「アンジェリカ!そのメダルを貸して!」

アン「は、はい!」

アンジェリカからメダルをもらい、クリスは操縦席の方へ向かう。そしてそこで彼女はそこに座り、中央部の窪みの部分に目を付けた。

 

クリス「お願いします神様・・・私達を救ってください!りゃっ!!」

ガチャン!!

そう言ってクリスはその窪みにメダルをはめ込む。その瞬間・・・

 

 

NICKY「ウゴメダル認証確認!メインエンジン起動!

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・

 

 

一方外では廃墟から出てくる謎の轟音にメモトロンたちが動揺していた。

メモトロン「な、何だこの音は!?」

メモトロン「あの建物の中からしてやがるぞ!!」

メモトロンボス「おい!何だあれは!?」

 

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ファイヤーメモトロンが指さした先には、廃墟の壁を突き破って空へと飛び立つフリップノート号の姿があった。

メモトロン「な、何だあのUFOみてぇなのは!?」

メモトロン「何でもいい!とにかく撃ち落としちまえ!!」

メモトロンボス「全員攻撃開始だ~!!!」

メモトロン達は一斉に空のフリップノート号に対し、ライフルやバズーカ、そしてFメモトロンの火炎攻撃を喰らわせる。

 

フリップノート号船内

ブランチ「おおおっと・・・!すごい、この船、こんなに攻撃を喰らってるのにビクともしていないなんて」

アン「この文章に書いてあったとおりだわ・・・」

 

NICKY「ワープエネルギー充填完了しました。次元空間にワープ可能です」

 

クリス「よし!ワープ開始!!」

そう言ってクリスは操作ボードのワープボタンを押す。

キュン!ギュギュギュギュギュギューーーーー・・・・・・

その瞬間船の前にワープホールが開き、船はそこへと超スピードで入り込み、そしてワープゲートが閉じて船はそこからいなくなった。

その様子を見て地上のメモトロン達は唖然としていた。

 

メモトロン「・・・い、今の見たか?」

メモトロン「あぁ・・・空に開いた穴の中に消えちまった・・・」

メモトロンボス「間違いない。あれはワープホールだ・・・まさかオレたちダークレギオン以外にもあんな次元移動船があるなんて・・・

 

その時、ファイヤーメモトロンに別働隊から通信が入る。

別働隊『こちら別働隊。ボス、応答願います』

メモトロンボス「何だお前ら、こんな時に一体どうした!?」

別働隊『実は例の女二人を発見して、現在も交戦中です。あの女まだ戦う力が残っていて、我々に抵抗してきています。至急応援をお願いします』

メモトロンボス「何っ!?」

その通信内容に一同は驚きを隠せなかった。

別働隊『ボス、どうかしましたか?』

メモトロンボス「な、何でもない。分かった、すぐそっちまで向かう」

そう言ってFメモトロンは通信を切る。

 

メモトロンボス「お前ら今のを聞いたな、女二人が見つかった。これより別働隊と合流して女共を捕獲する。それと、さっきのことは別働隊の連中にも、ケーニッヒ様にも絶対に話すんじゃないぞ。あの船を多次元に逃したのがバレたら、大目玉だぞ、いいな!」

部下たちはFメモトロンに合意し、そして彼等は別働隊のいる地点へと合流する。

 

メモトロンボス「あの女共・・・見つけたらただじゃおかねぇからな・・・手足もぎ取って動けねぇようにしてやるぞ・・・」

 

Fメモトロンはそう言っていたが、彼はこの時想像もしていなかった。

思わぬ乱入者が現れ、自分自身がバラバラにされてしまうなんて・・・

 

メモトロン「別働隊が出会ったのが例のファクトリーから逃げ出した女だったとしたら・・・」

メモトロン「あの船は一体何なんだ・・・?」

 

そしてメモトロンらから逃れ、次元空間内を飛ぶフリップノート号

NICKY「次元空間内に到着しました。これより自動運転に切り替えます」

クリス「ふぅ・・・」

無事に生還でき、クリスは肩を撫で下ろす。

 

ブランチ「やったぞ!アンジェリカ、キミのお陰だ!キミが私達を救ったんだ!!」

ブランチが喜びのあまり、アンジェリカに抱きつこうとしたが、アンジェリカはクリスの方へと走って行く。

アン「クリスさん・・・私・・・」

するとクリスはアンジェリカの方を向き、彼女を抱きしめた。

アン「!!!」

ブランチ「クリス!」

クリス「アンジェリカ・・・ありがとう・・・あなたのお陰よ・・・」

クリスは抱きついたまま涙を流し、アンジェリカに感謝の気持ちを送る。

アン「もう大丈夫ですよ・・・クリスさん・・・」

ブランチ「なかなかいい光景じゃないか。ウルッとくるな・・・そうだ、これ確かカメラが付いてたよな、よしこれで・・・」

そう言ってブランチは3Dsに搭載されてるカメラで二人の姿を写真に収める。

その時3Dsのランプが再び緑色に光る。

ブランチ「おい、お二人さん!来てくれ、またデータを受信したんだ!!」

アン「えっ!?またですか?」

 

2人はブランチの3Dsの画面を覗く。

 

すれちがい通信MEGAMAX 2件のデータの受信を確認

 

データ記録者:輪道 皇太郎

記録日:データなし

ファイル名:コネクトメダル

コネクトメダルは『繋ぐ』力を持ったウゴメダルだ。戦う力はなく、ただ繋ぐというだけのシンプルな能力だ。しかしシンプルな能力ほどウゴメダルは強い能力を持っている。このメダルは運命を操作し、人や物を、自分自身の望むものを引き寄せる。

このメダルを扱えるのは次に進もうとする意志のある者だけだ。その意志がこのメダルの力の源となる。

 

文章と共に画像データも添付されていた。それはアンジェリカの持っていたメダルと同じだった。

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クリス「あのメダルと同じだわ・・・」

アン「コネクトメダル・・・というのですか・・・」

ブランチ「このリンドウという男・・・一体何者だ・・・?このメダルを何で知っているんだ・・・」

アン「もう一つ受信してますからもう一つも見てみましょう!」

ブランチ「ああ、分かった」

ブランチはもう一件のデータも表示する。記録者は先ほどと同じリンドウという男だった。

 

データ記録者:輪道 皇太郎

記録日:6月2日

ファイル名:猫と兎

昨日の夜メダルを与えて生き返らせた双子はメダルに適応し無事生き延びた。外見は私ほどは変わらなかったが、メダルを入れられた本人らは少し動揺していた。特に双子の妹の方は。

これが正しい選択だったかは定かではない。しかしこれもまた私が引き寄せた運命ならそれに従うまでだ。

『全て輪となり道へと続く』・・・私の助けたこの子たちの命は必ず私の手で守り、共にこの砂漠から脱出する。それが私の今の使命だ・・・

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先ほどと同じく画像が添付されていた。

猫の耳と兎の耳が生えた子供の写真だった。

 

クリス「この子達は・・・」

アン「事情はよく分かりませんがこの人も私達と同じように壮絶な運命を送ったんですね・・・」

 

ブランチ「『全て輪となり道へと続く』・・・か。アンジェリカ、クリス、もしかしたら私達もこの男と同じように運命という目に見えない力で引き合わされたのかもしれないな・・・」

アン「えっ・・・?」

ブランチ「私とクリスはあの砂漠から脱出し、元いた世界に帰りたいと望んだから、アンジェリカを引き寄せた。そしてアンジェリカもまた同じことを望み、私達と出会い、そしてこの船を動かした。私達が生きることを強く望んで信じたから、我々は今ここにいるのではないかね?」

クリス「ブランチ・・・」

 

アン「運命は・・・私達が望めばきっと次へ導いてくれる・・・諦めなければ決して倒れることはない・・・!」

ブランチ「そういうことだ。信じて進まなければ何も変わらない。前を向いて進めば私達はきっと生きて元いた世界に帰れる。絶対に!皆で帰ろう!私達の家に・・・!」

 

クリス「・・・あんたにしては随分いいこと言うじゃないの、ブランチ。ちょっぴり見なおしたわよ」

そう言ってクリスはブランチの左手を掴む。

クリス「アンジェリカに救われたこの生命・・・無駄にはしないよ・・・絶対生き延びてやるんだから!!」

アン「クリスさん・・・」

クリス「さ・・・アンジェリカ!」

ブランチ「うん!」

アン「・・・はい!!!」

2人はアンジェリカに手を伸ばし、アンジェリカは二人の手を掴んだ。3人は一つの輪となった。

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アン「これからよろしくお願いします。クリスさん、ブランチさん!」

クリス「あぁ!これから私達はチームだよ!!」

ブランチ「チーム・・・となるとチーム名が必要だな・・・う~んそうだな・・・」

 

NICKY「・・・Flipnote・・・Flipnote3Ds!!

 

一同「!?」

突然のNICKYの言葉に一同は驚く。

アン「それ・・・いいかもしれませんね!」

ブランチ「ちょいとシンプルすぎるとは思うがねぇ?」

クリス「いいじゃんそれで。私は気に入ったよ、その名前!」

ブランチ「やれやれ分かったよ。それじゃあそのFlipnote3Dsってので決まりだな?」

アン&クリス「うん!」

NICKY「Yes sir」

 

と、その時今度はクリスの持っていた3Dsのランプが青く光った。

アン「あっ!また光ったわ」

ブランチ「でも今度は青色だぞ?私達のは緑だったのに」

クリスはすぐに開いて見てみると・・・

 

いつの間に通信HYPER 1件のデータの受信を確認

 

と表示された。

クリス「何これ・・・?さっきとは違う・・・『いつの間に通信HYPER』って・・・」

アン「とにかくデータを見てみましょうよ」

アンジェリカにそう言われて、データを開いたがデータは一部が破損していた。

 

記録者:ア** クロ**ロウ

記録日:***********

ファイル名:************

ここに飛ばされてもう1ヶ月経つ。しかし帰る方法は一向に見つからない。やれやれ困ったもんだぜ。しかし運が良かったのは青戸やチューレ、そしてふりふれ達と出会えた*********

今頃ギールや他の仲間**********

***********・・・・・・・・・・・・

 

データは100文字以上あったが、読めたのは最初の一部分のみだった。

クリス「何このデータ・・・?それにこの部分の『ギール』って・・・」

アン「この人、まさかこの船を作ったギールって人の知り合い?」

ブランチ「・・・NICKY!このデータと今まで送られたデータがどこから受信されたものか調べられるか?」

NICKY「了解、データ検索を開始します」

ブランチはNICKYにデータの記録者の位置を調べさせた。

 

NICKY「検索完了しました。先ほどのデータ以外は砂漠エリアで受信したものです」

ブランチ「破損データがどこからのものかは分かるか?」

NICKY「破損データはエリア21-01982397419から送られたものです」

そう言った後、操縦席の画面にエリアの座標が表示される。

アン「もしかして、このデータのところまで行く気ですか?」

ブランチ「このデータの人物・・・この船の製造者の知り合いということは我々の世界に起きたことについて何か知っているかもしれん・・・」

クリス「行ってみる価値はあるってことね・・・」

アン「行きましょう!その人のいる所まで・・・!!」

 

NICKY「経路の設定を完了しました。目的の次元世界までの航行時間は約6時間となります」

クリス「よし!全速前進よ!!」

アン「はい!」

ブランチ「うぬ!」

3人を乗せたフリップノート号は破損データの送り主の元へと向かって行く。

だがその時、思いもよらぬトラブルが3人を襲う!

 

突然さっきまで静かだった船内がガタガタと揺れ始め、警報が鳴り響いた。

NICKY「警報!警報!巨大な磁場嵐が発生!機体制御不能!操縦不能!」

クリス「な、何だって!?」

 

そのまま船は時空間の狭間へと吸い込まれていく。

 

ブランチ「うわああああああーーーーーーーーーッッ!!!」

アン「・・・・・・・!!」

 

3人は一体どこへ向かうのか・・・それは誰にも分からない・・・

 

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ツヅク?

 

今回の外伝はこれからうごジェネの解説コーナーを担当するキャラたちの紹介を含んだ内容でした。3話を書き終えたら彼らの解説コーナーを始めていく予定です。別の視点から見た本編や、直接関わらないキャラたちのメモ、そしてちょっとしたつぶやきまで色々書く予定です。