じぇねらるズ・ホーム

ネットの住民Gener@lのブログです。お菓子を片手に見ることを推奨します。

うごメモジェネレイションズ 第四話

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テーレテッテー

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テレレッ

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このネタを思いついた時にはフレンドギャラリーが無くなるなんて思ってもいなかった。

うごメモジェネレイションズ #4「約束と拘束」part2

 すると突然、ケーニッヒの部屋にメモトロンが一人入ってくる。

メモトロン「ケ、ケーニッヒ様!!」

Mコマンダー「どうしたそんなに慌てた様子で?」

コマンダーは部下をうっとおしそうな態度で何があったか問いかけた。

メモトロン「パ・・・パルが・・・パルがまたおかしくなったんです」

Mコマンダー「何?パルが!?」

ケーニッヒ「今度は一体何やらかしたんだお前ら?」

メモトロン「違うんですよ、私らは何もしてませんよ。さっき突然ガタガタ震えて暴れだして、仲間の一人がバラバラにされてしまって・・・」

そう言うと、彼の後ろから箱を抱えたメモトロンが入ってくる。中にはパズルのピースがぎっしり入っていた。

ケーニッヒ「まさか・・・あの女に何か起きたのか・・・?」

そう言った後、ケーニッヒはMコマンダーに言った。

ケーニッヒ「コマンダー、ディークの奴は今どこにいる?」

Mコマンダー「デ、ディーク・・・ですか?今日は奴隷どもと一緒に収容施設の増築に行ってます」

ケーニッヒ「奴を今すぐここに呼べ!アイツしかパルと会話できる奴はいないんだ!」

 

一方、ファクトリー内の収容施設エリア。ここでは新しい部屋を奴隷たちが建築している。奴隷の数は増えていく一方で、部屋数が足りなくなっているため、新たに作っているのである。

若者1「ええっと・・・なぁ爺さん、ここの固定ってどうやってやるんだっけ?」

老人「そんなことこのわしが知るわけ無いだろ!ディークに聞けばいいじゃろう」

老人はコンクリを混ぜながらそう言った。

若者2「おーい、ディークさん。ちょっと来てくれないか?分からないトコがあるんだけど」

すると彼らの後ろで黙々と作業をしていた『ソレ』は立ち上がった。

体は重金属でできた重機のように大きく、そして硬く、手足はまるでドラム缶のようなその巨人。彼がディークである。

 

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ディーク「どうした?どこが分からねぇんだ?」

若者1「ここの固定なんだけどさ、オレには分かんなくて・・・」

ディーク「しゃあねぇな、ココはオレがやっておくからお前らはあっちの簡単な仕事やってろ」

若者1&2「あざーっすディークさん!」

ディークは作業を変わって行い始める。

ディーク「じいさん、あんた体調は大丈夫か?調子悪くなったらいつでも言えよ」

老人「なぁに、大丈夫じゃよ。わしはまだまだ元気じゃよ、ラボ送りになんてされてたまるかよ!!」

ディーク「ヘヘ、その様子だと当分大丈夫だな」

ディークと老人が気さくに世間話をしていると、そこにコマンダーが部下たちを連れてやってくる。

 

Mコマンダー「ディーク、ケーニッヒ様がお呼びだ、今すぐに来い。パルがまたおかしくなったんだ」

ディーク「何?パルが!?」

Mコマンダー「一応ここの作業の増員は連れてきておいた、そいつらと作業を交代して今すぐ来い!」

ディーク「分かった、行く・・・。すまねぇみんな、オレちょっと行ってくるわ」

若者2「あぁ、気をつけてディークさん」

ディークは作業を連れて来られた作業員に任せ、メモトロンらと共に立ち去る。

若者1「あの人も大変だな、ここのボスの使いっ走りしてるなんてよ」

若者2「おい、静かにしろ!聞かれてるかもしれないぞ」

若者1「ぐっ・・・!!」

若者2「でも不思議だよなディークさんって。機械なのに人間みたいだし、なのにケーニッヒの奴の部下だしさ・・・」

老人「あの男は特別な『人』なんじゃよ。ラボから帰ってきた男なのだからな・・・」

若者2「えっ!?」

 

老人「あの男もかつてはわしらと同じ人間だった。わしはあの男と同時期にここに連れて来られ、知り合って、建築作業場で働いていた。しかし奴はある日、メモトロンらといざこざを起こしてラボに連れて行かれた。だが、奴は帰ってきた。行ったら二度と戻れないあのラボから。姿は、あんなブリキの体になってしまったがな・・・」

若者1「ラボから・・・帰ってきた・・・?」

老人「ラボの話も少し聞いたよ。あそこでは得体のしれないメダルを入れて、人間を改造しているんだそうだ。全く、人の道を外れてる連中だこったな・・・」

突然、老人の声のトーンが下がる。若者2人は何かあったのかと思ったら、老人の目の先にはメモトロンが二体いた。

メモトロン「増員は来たようだなジジイ」

メモトロン「一緒に来てもらうぞ」

若者1&2「!!!」

老人「・・・うろたえるな、もう覚悟はできてる。お前たちは作業に戻れ」

老人は立ち上がり、メモトロンの方に向かう。

 

老人「最後に話ができてよかったと、ディークに伝えてくれ・・・」

そう静かに行った後、老人はメモトロンらに連れて行かれた。行き先は地獄。途中下車はない。

 

そしてディークはタワーへのエレベーターへ向かうため、収容施設の廊下をメモトロンらと歩いていた。辺りを見渡すと、牢屋の鉄格子を掴んで命乞いするもの、絶望の表情を浮かべながら、ピクリとも動かないもの、見ているだけで辛くなる光景がディークの目に入ってくる。

 

ミント「このっ!話しなさいよアンタ達!」

メモトロン「コラッ!このアマおとなしくしろよ!!」

そこに現われたのは、他の奴隷らと同じくファクトリーに捕まっている、ミント・マスカット、そしてその後ろには彼女の姉であるハーブ・マスカット、仲間のミカヅキ・スカッシュがいた。メモトロンらと何かもめていた。

Mコマンダー「何の騒ぎだこれは?」

メモトロン「す、すみませんコマンダー、ちょ・・・ちょっとこいつにこの間の脱走の事の取り調べをしようと思ったのですが、抵抗して・・・へへ・・・」

ディーク「・・・?」

Mコマンダー「そんなもの必要ない。もうじき捕獲部隊が2匹とも捕まえてくる。お前らは単にいやらしいことをしたいだけだろうが!!」

メモトロン「うぐっ・・・」

Mコマンダー「こいつらはもう死ぬのは確定なんだよ。オラッ豚共!とっとと自分らの部屋に戻りやがれ!!」

そう言いながらコマンダーはミントの足を蹴っ飛ばす。

ミカヅキ「やめろ!ミントに手を出す・・・グッ!!」

止めに入ろうとしたミカヅキが突然膝から崩れ落ちる。

ハーブ「ミカヅキ!大丈夫?」

彼等の背中からフラッシュの体についていたものと同じパズルのピースと黒いアメーバ状の物体が見えていた。

Mコマンダー「お前らそのカス共を元の場所に片付けとけよ、ディーク行くぞ」

ディーク「あ、あぁ・・・」

 

ミント「待ちなさいよこの人殺し・・・」

ディーク「!?」

ディークは気まずそうにその場を去ろうとしたが、ミントが後ろから呼び止める。

 

ミント「罪のない人たちに労働を朝から晩まで強要させて、食べ物もろくに与えず、弱ったらゴミみたいに扱って・・・アンタ達は最低最悪の人殺しよ!!!」

メモトロン「るせぇ!さっさと戻れよ!!」

ハーブ「ミント!もうやめなさい!!」

ミント「私達は絶対に許さない!アンタ達皆絶対に許さない・・・!!!」

そう言いながら、ミントらはメモトロンに連れられて行った。

 

Mコマンダー「絶対許さないだと?マヌケ共が。悪あがきばかりしやがってよ・・・」

ディーク「・・・・・・」

 

ディークは思った。

彼女の行っていたことは間違いじゃない。正論、紛れも無い正論だ。

しかし正しいことを言った所で、圧倒的な暴力の前では無力であると。

 

ディーク「オレは・・・一体何やってるんだ・・・?」

 

そして再び中央タワー最上階、ケーニッヒの部屋。

ケーニッヒは不機嫌そうにディークを待ちかねていた。

ケーニッヒ「おっせーぞディーク!どこで道草食ってやがった!?」

Mコマンダー「申し訳ありません、礼儀知らずのカス共のせいで遅れてしまって・・・」

ディーク「それよりもパルは?」

ケーニッヒ「隣のキッズルームだよ」

ケーニッヒは部屋にある黄色いドアを指さした。ディークはすぐにそこを開けて中に入っていった。

 

中は保育園のような感じのカラフルな配色でおもちゃがたくさん置いてあった。そしてその部屋の隅のほうで小さな子どもが頭を抱えながら震えていた。

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茶髪に白いシャツ、黒いズボンを着た、4,5歳程の男の子、パルであった。

ディーク「パル・・・?オレだ、ディークだ」

パル「・・・!!!」

パルはディークの存在に気づくと、ディークの手をつたって、頭の所までよじ登る。

ディーク「どうしたパル?またケーニッヒに嫌なことされたのか?」

ディークがパルに優しく話しかけると、パルは彼の耳元で小さな声でささやき始める。

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その様子をケーニッヒらは部屋の外から見ていた。

メモトロン「どうやら落ち着いたみたいですね、パルの奴も」

メモトロン「しっかし面倒くさい奴だな。なんであんな風になっちまったんだ?」

Mコマンダー「なんでって・・・それはケーニッヒ様がパルの・・・」

 

ケーニッヒ「やめろ!!!

バキイィィン!!!

 

メモトロン「!?」

Mコマンダー「グゲェェ!!」

ケーニッヒはメモトロンコマンダーを腕で持って壁に叩き付ける。

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ケーニッヒ「何度も同じこと言わせんなこのクズが!パルの両親が死んだのはオレのせいじゃない!!あいつの親が弱かったから死んだんだ!!!」

ケーニッヒは顔を近づけ、息を荒らげながら叫び、腕からは黒い液体が染みだしていた。

Mコマンダー「ケーニッヒ様・・・お助け・・・」

ケーニッヒ「いいか?ここではオレがルールなんだ!オレが正しいといったものは正しい。オレが間違ってるといったものは間違いだ!分かったかクソボケが!!」

そう言った後、ケーニッヒはコマンダーを開放する。

コマンダーとそれを見ていたメモトロンはガタガタ震えた。

 

ディーク「どうしたんだ、お前ら?」

ディークが部屋の中から出てくる。背中にはパルが乗っている。

ケーニッヒ「いや何でもない。みんなでパルのことを心配してたのさ、そうだろみんな?」

メモトロン「そ、そうですとも・・・」

メモトロン「パルはオレたちのお友達だもんな・・・ハハ・・・」

Mコマンダー「ヒィーッ・・・ヒィーッ・・・」

ディーク「・・・・・・」

ディークの体に乗っていたパルはケーニッヒの姿を見ると、怯えながらディークの背中に隠れる。

ケーニッヒ「ところでディーク、パルは何で怯えていたか分かったのか?」

ディーク「あぁ、どうやら女二人を捕まえに行った連中が全滅したらしい。メダルも奪われて・・・」

ケーニッヒ「何だと!?あの役立たず共しくじりやがって!!」

ディーク「それだけじゃなくて、どうやらそいつを倒したのは例の『片羽グリフォン』って奴らしいんだ。それで奴は仲間のメダル能力者2人とここに向かってきてる。女二人はこの世界から別の世界に連れて行かれた。メモトロンと似たような奴に・・・」

 

ケーニッヒ「・・・コマンダー!警備レベルをレベル1から9に上げろ!!出入口全てを封鎖するんだ!!!」

Mコマンダー「は、はい!かしこまりました!!」

それを聞いたケーニッヒはすぐに厳戒態勢を取らせる。コマンダーは部下と共に走って部屋を出る。彼も姿そのものは見たことはないがグリフォンが恐ろしい力の持ち主であることは彼も十分承知だった。

ケーニッヒ「それからパル、お前がバラしたコイツだが、元に戻してくれ。大事な部下をこんなことで失いたくない」

ディーク「パル・・・」

パルはディークの体から降りて、パズルのピースの入った箱に手を突っ込む。するとピースは一箇所に集まって元のメモトロンに戻る。

メモトロン「あれ・・・オレは一体何を・・・」

ケーニッヒ「お前は少し昼寝をしてたんだよ。さぁ早く仲間の所に戻れ」

 

そう言ってメモトロンを部屋から出した後、ケーニッヒはデスクの上に置いてある箱の中からメダルを一枚出してそれをディークに渡す。

ケーニッヒ「いざとなったらお前も戦ってもらうぞディーク。お前もオレの部下なのだからな・・・」

ディーク「あ、あぁ・・・」

 

ケーニッヒ「頑張れよ、ディーク・・・パルのためにな・・・」

ケーニッヒは怯えているパルを見ながら不敵な笑みを浮かべてそう言った。

 

 ディーク「戦うしか・・・生き残る道はないのか・・・」

 

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ディーク・ニッチヨ

所有メダル『カーペンターメダル』

大工道具を自由に操る能力。

 

一方収容施設内、ミントらのいる牢獄。

ハーブ「ミカヅキ・・・大丈夫?」

ミカヅキ「あぁ・・・大分落ち着いたよ・・・」

ミント「マティ、私達いつまでこうしてるつもりなの?このままじゃ私達この黒いのに骨の髄まで吸われて死んじゃうよ!」

ミントは部屋の隅に座っている男に言った。三日月の飾りの付きのバンダナを付けた青年、マティ・ストロベリーである。マティはさっきからずっと手に持ったコッペパンに何かぼそぼそ話している。

ミント「ちょっとマティ聞いてるの?私今大事な・・・」

マティ「シッ・・・!静かに・・・」

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マティはミントを黙らせると、パンを耳元に近づける。その時ミントはそのパンにあるものが仕組まれていたのに気付く。中には小型のトランシーバーのようなものが仕込まれていた。

マティ「こちらマティ、こちらマティ。ブリザドク、聴こえるか?」

 

そしてファクトリー内のスクラップ置き場。マティらのいる所から数キロ離れた所にあり、鉄屑や廃品が無造作に置かれている。そのスクラップの山の中から氷の体を身にまとったロボット、ブリザドクが出てくる。

 

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ブリザドク「こちらブリザドク、メモトロンはいない。通信を続行してくれ、どうぞ」

マティ「計画の方は十分に進んでいる。そっちの方はどうだ?」

ブリザドク「何とかジャンク品を集めて、急ごしらえだが武器は作れた。オレもスチルドスもいつでも動ける」

マティ「分かった、作戦は14時に開始だ。それと同時に、外側と内側から一気に攻撃を仕掛けるぞ」

ブリザドク「お前の方は大丈夫かマティ?フラッシュの体に付けられた物と同じのをお前と仲間達は付けられたんだろ?」

マティ「オレとミントとハーブは大丈夫だが、ミカヅキは体調が優れてない。しかしここで動かなければこのまま死ぬだけだ。フラッシュらは無事に脱出できたが、援軍と会えたかも分からない・・・今は行動あるのみ。それだけだ。」

ブリザドク「・・・分かったマティ。その言葉信じるぞ。幸運を祈ってる・・・」

そして通信は切れる。

 

マティ「今のをみんな聞いたな?」

ミント「・・・えぇ」

ハーブ「やるしかないのね・・・」

 

そしてマティはベッドの下から大型のハンマーを取り出した・・・。

マティ「行くぞ・・・反撃開始だ・・・!!!」

 

ツヅク。。。

 

今回はどっちかというとかなりダークな雰囲気になりましたね。

そしてまた長くなりそうだったので区切ることにナリマシタ。

スイマセぇン。マジでスイマセぇン。

 

本日のゲスト

マティ、ミント、ハーブ、ミカヅキ:味噌の太郎

ブリザドク:Kenny